大好きなコロへ。
私にはこじゅまる以外にもう1匹、大切な大切な家族がいます。
一緒に育ち、どんな時も側にいてくれた本田家の愛犬コロちゃんです。
そのコロが、3日前の夕方 天国へと旅立って逝きました。
17年と5ヶ月。
17年といえば長く生きたほうなのかもしれない。でも長く一緒に居れた分、
思い出がありすぎて、寂しすぎて、悲しみを未だ断ち切ることが出来ません。
出会いは私の9歳の誕生日。その日は岐阜県に引っ越す日で、
引っ越しのトラックを送り出した朝、パパが急に
「新しい家で犬を飼おう!!」と言い出して。それが私と智香への9歳のバースデイプレゼントだよと。
おおはしゃぎで 岐阜に向かう途中に愛知県の「動物愛護センター」という飼い手の居ない保健所行きの犬達を、保護して里親探しをしている施設に寄り、そこでコロに出会いました。
沢山の子犬が居るなか、家族みんな満場一致でコロに決め抽選を勝ち抜いて
我が家に向かい入れました。
赤ちゃんの頃は、ホントにまるくてコロコロしていたので、私がコロと名付けました。
岐阜県に不安一杯で引っ越し、転校したばかりで友達もしばらくは出来なかった私の唯一の楽しみはコロと遊ぶことでした。
コロが人生最初の友達でした。どんな時も一緒で、家族にも友達にも話せないことを、沢山聞いてくれました。
人間の言葉を、人間の気持ちを本当によく理解し読み取る、頭のいい子で、
家族の皆が帰宅する時間帯には、かなり早くから玄関に行き、おとなしくお座りをしてひたすら待つ、忠犬ハチ公のような子でした。
吠える事もほとんどなくて、かみなりと花火の音が大嫌いなとても臆病な子で、かみなりの日はパニックになって紙袋に頭を突っ込んでみたり、トースターのパンが飛び出してくるとこの隙間に頭を突っ込もうと試みたり。
絶対無理なのに、必死で隠れようとする姿がおかしくて、たまらなくかわいかった。
小、中の夏休みの朝は毎日散歩に連れて行っては、帰ってきて2人でアイスクリームを食べるのが日課でした。
一緒に旅行にも行ったし、川にもよく連れて行きました。
時に、脱走もよくして、交番のおまわりさんに保護されては、市の警察署までパトカーで連行され、慌てて迎えに行ったりしたこともありました。
コロは家族がもめているのがすごく嫌いで、誰かが怒ったり泣いたりしていると、すぐに間に入って、皆にお手をして廻ったり、涙をひたすら舐めてくれるホントに優しい子で、コロが居てくれるだけで、我が家はどんなに救われたことか。
先日、私も結婚をし、チカも大阪へ行き、互いに距離が出来た分、我が家は今になってようやく互いを思いやったり、優しさをもって接することが出来るようになったばかりで、
もしかしたらコロはそんな仲の良い家族を見届けることができて安心して逝ってしまったのかもしれません。
自分の役目は終わったと、そう思ったのかもしれません。
私達家族に尽くし、癒すことだけに生涯を捧げてくれた犬でした。
それが飼い主になった私たちへの精一杯の感謝の気持ちだったのかもしれない。
だから、コロは絶対、最後には「ありがとう」と言っていたに違いないと私は信じています。
私たち家族もコロを精一杯愛しました。
でもコロちゃんが私の人生に与えてくれたものが大き過ぎて、私はいったいコロにどれだけのことがしてやれたのだろう?
あの子はうちに来て本当に幸せだったのだろうか?
と、考えてしまうのも事実です。
できることなら、一度でいいからあの子の声が聞きたかった。話を聞いてやりたかったと思った夜でした。
まだ少し体温の残る体を沢山撫でて、沢山ありがとうを言って、沢山泣いてさよならしました。
もうコロに心配をかけないよう、みんなで仲良く暮らして行きたいと思いました。
血は繋がってないけど、犬だけど、ペットだけど、そこに愛がある以上、
コロは間違いなく家族です。
コロに巡り会わせてくれた動物愛護センターの活動に、これから少しでも恩返ししていけたらいいなと思っています。
犬にもあの世はあるみたいで、奇麗なお花畑と壮大に広がる野原を皆、自由に駆け回るのだそうです。
あの世では、コロも自由にわがままに、えっちゃん家のアレちゃん、すずまき家のララちゃん、おばぁ家のナナちゃんに、ちぇる家のチェルニーとエディーと楽しく遊んでいることを願っています。
それに、最近元気のなかった私の横で
「僕がいるよ」
といった目で私をジーっと見つめてくれるこじゅまるを、もっともっと大切にして行きたいです。
コロちゃん、ありがとうね。ずっと大好きだからね。